F1ジャーナリストとしてLUMIX FZ30とともに世界中を回る尾張正博氏が、グランプリ開催地のさまざまな表情をお届けします。

(おわり まさひろ)
F1専門誌の編集長を経て、02年にフリーランスとしてF1全戦取材を開始。FZ30では、レース以外にも様々な撮影を楽しんでいる。「f1 .panasonic .com」では、パナソニック・トヨタ・レーシングチームの舞台裏に迫る「Race Reports・Diary by 尾張正博」を連載中。
F1ジャーナリストとしてLUMIX FZ30とともに世界中を回る尾張正博氏が、グランプリ開催地のさまざまな表情をお届けします。

第9戦 カナダGP編
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午後7時ごろからプレスルームに入ってくる西日。コンピュータに向かって仕事していると、邪魔な存在だが、写真を撮る身になると、これが最高のライティングとなる。マニュアルモードで絞り値を11、シャッタースピードを1300にして、夕闇の雰囲気を出してみました
モントリオールと言われて、皆さんはどのようなイメージを抱くのだろうか。ボクの中でモントリオールは、水の都である。それは、モントリオールがセント・ローレンス川の中洲に作られたコスモポリタンシティであるからだ。ダウンタウンのすぐそばに、オールド・ポートと呼ばれる旧港街があり、その対岸にあるセント・ヘレナ島にある。さらにそのセント・ヘレナ島から橋を渡ったところに、ノートルダム島があり、F1のカナダGPはその島の中にある公道を閉鎖して行われるのである。何本もの橋を渡り継がなければならないため、ときどきとんでもない渋滞に巻き込まれることがある。
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サーキットの向こう側に見える高層ビル群が、モントリオールのダウンタウン。同じようにコンクリートウォールやガードレール、そしてフェンスに囲まれたサーキットでも、モナコとはまったく違う雰囲気。いかにもコンクリートジャングルというアメリカ大陸の東海岸らしい味が出てますね
こうして橋を渡って辿り着いたサーキットの駐車場とパドックとの間には、全長約2kmほどの人工池がある。池を歩いて迂回するには距離があるので、F1期間中はそのど真ん中に浮き橋が特設され、関係者はみんなそこを船酔い気分で渡ってパドックへショートカットする。ちなみにこの人工池は1976年のモントリオール・オリンピックでボート会場となった由緒正しき池で、90年代はこの人工池を利用して、F1のメカニックたちが「いかだレース」をしていたのも、そんな由来があるから。じつはボクも日本人カメラマンチームに混じって、93年にこのいかだレースに出場したことがある(結果は往路で沈没リタイア)。
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これが駐車場(写真上の右手)とパドック(写真下の左手)の間に存在する、かつてボート場だった人工池。グランプリ開催中は、サーキットの真ん中にあるカジノ(写真下)へお客さんを往復させるためのボートの航路になっている。それにしても、この池をいかだレースで横断しようとしたのだから、無謀といえば、無謀なことをしたものです。若かったなあ……
その人工池のすぐ脇をセント・ローレンス川が流れているわけだが、それは川というよりも、日本的には海みたいな広大さで、ときどきパドックで取材していると、何万トンもありそうな大型タンカーが往来するシーンに出くわして、しばし呆然としてしまい、メモするのを忘れてしまうことがよくある。
さらにサーキットの真ん中には池がある。だから、魚を求めてカモメがたくさんやってくる。1991年のカナダGPでナイジェル・マンセルがトップを独走しながら、ファステストラップで観客に手を振ろうとして、間違ってエンジンのスイッチを切ってしまってクルマがスローダウンするとき、たくさんのカモメたちがその周りを飛んでいたものである。
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これがサーキットの中にある池。カモメがたくさん飛んでいるの、わかりますか? 最近のカモメは水の中にいる魚ではなく、観客の食べ残しを狙っているようで、なかなか賢くなっています
たぶん、ドライバーからもカモメの姿は見えるのだろう。今年、カナダGPを制したアロンソ。彼は今シーズン、優勝してコクピットを降りた直後に、その国の象徴となるものをジェスチャーで表現しているのだが、彼が今回のレース後に行ったのは、両手を広げて、手のひらを2、3回上下させるというものだった。そう、カモメのマネだったのである。
「カモメのやつ、だいぶ偉くなったなあ」と、カナダ国旗にあしらわれているメープルリーフのぼやきが聞こえてきそうだが、ボクはカモメよりもメープルリーフをカナダ代表に推したい。ホテルの朝食に出されるフレンチワッフルとメープルシロップは、もう格別。でも、待てよ。シロップって、どんなジェスチャーをすればいいんだろう……。やっぱり、ボクもカモメにしよう。
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サーキットがあるノートルダム島は、水の都というだけでなく、杜の都というくらい緑が抱負で、カエデやポプラなどの木がたくさんあります。そんな森の中を疾走するパナソニック・トヨタ・レーシングのクルマを、雰囲気のある写真に収めようとシャッタースピードを160分の1にして、背景を流して撮ってみました
次回はアメリカGP編。
更新は、7月11日予定です。
お楽しみに。

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私は、プライベートでパナソニックのFZ-2というデジタルカメラを使用しています。
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トラックバック時刻: 2006年08月01日 00:39